地産地消の古代風呂です!
出雲稗原の山から切り出した杉丸太で構造材を組み、施主さんのストックしていた厚45ミリの松板を落とし込んで外壁としています。斐伊川の葦を今年2月に250把刈り取り、これから屋根を葺きます。近くの山から採れる八雲石、来待石で岩風呂をつくっています。
古代風呂は土地の素材で造られた地産地消の建築です!
すべての素材はソリッドな無垢材です。アスファルトルーフィングも防水紙もなく、無垢材ですべて構成しています。材料の傷みがわかり易く、メンテナンスもし易い構成です。
分厚い自然素材で、気持ちのいい空間ができそうです。
自然素材にはもろさもありますが、メンテナンスし続けることで山や河川敷に人が入り、環境保全や手仕事の伝承に繋がることに期待!
軒裏にはおがら(麻)を敷いています。伝統素材の美しさには目を見張るばかりです!
鉄筋シェル構造は小さな土塗りの繭となります。今回は耐湿壁土の開発に成功しました。
乞う御期待!
温泉浴場は換気扇に頼ってはいけません。いかに建築的に湿気を抜くか、が腕の見せ所と心得ています。
おがらに茅をかぶせて、下段から押しぼこ竹で留めていきます。
上から斐伊川の河川敷で刈り取った葦、茅に藁縄を通す針、茅を掴む鎌(柄の先が針になっています)、軒先の茅の小口を叩いて揃えるたたき、いずれも茅葺きには欠かせない道具です。
小屋組はアントニン・レーモンドの軽井沢の聖パウロカトリック教会と同じです。去年教会を訪れた時に丸太梁も、丸太の下りたる木も、日本の茅葺き小屋組と同じことが衝撃的で、ず~っと頭の中にこびりついていました。