「中山間地域で建築ができること」を胸に抱えたまま、新潟の越後妻有へ出かけました。大地の芸術祭は今年が3回目、スタートから9年目です。
新潟の中山間地で出来ることは山陰の中山間地でもできることなのか?新潟で展開する世界規模の芸術祭とはどのようなものなのか?それを確かめたくて忙しい最中、一泊三日のドライブに出かけました。
あらかじめピックアップしたモノをほぼ見ることができ、とても充実した越後路となりました。人口減から廃校が多く、廃校はそのまま現代美術の展示会場になっていましたが、全体に廃校、記憶、時間、生死感をテーマとした展示が多く、それが妻有の環境や今という時代と共鳴していて、とても良かったです!
どの展示も素晴らしかったのですが、クリスチャン・ボルタンスキー+ジャン・カルマンの「最後の学校」は特に印象的でした。藁の匂い(記憶)と風、深夜TVの砂嵐のような終了した映像。道を暗示する明かりの列に照らし出されたおびただしい数の遺影(死の暗示?)。また蛍光燈を葬るガラスケースなどは棺桶のようで、すべての空間に死の匂いを嗅ぎました。素晴らしい根気やアイデアに触れエネルギーを頂きました。関係者の方々に感謝しきりです!
帰路、念願だった富山のVEGAにたちより、貫場さんのホットハートに触れることができたのも収穫でした。生活のすべてにデザインを持ち込むLIVING ARTについて伺い、今後の古民家塾の方向性を確認することができました。貫場さん、ありがとうございました。