大屋根を受ける17mの隅木が無事掛かる瞬間に立ち会いたくて、朝早く浜田へ向かいました。
120×300の登梁を受ける隅木は150×360。これを3本継で架け渡します。
図面で描くのは簡単ですが、墨付けには立体の正確な把握が必要であり熟練が求められます。現場に運ばれた仕口を見る度、大工さんへのリスペクトが止まりません。右は隅木に取り付く登り梁の蟻桟。垂直に落とすか、屋根勾配に垂直に落とすかでも蟻の角度が変わります。登り梁を受ける柱頭臍も同じ。組み立て順序、現場状況をイメージ出来ているかが肝。
隅木に取り付く登梁仕口の蟻桟と柱頭臍を何か所か微調整して、無事上棟。
隅木のジョイントはボルト接合。取り付きの登り梁は120×300@2275。垂木60×150@910が登り梁に掛かり、杉野地板厚30が化粧野地となります。フェノバボード90、通気層15を設けて屋根仕舞。
夕方には軒深い屋根が形として現われました。屋根2面の葺き下しはデッキとなり、吹き抜けのリビングと繋がります。
上棟式の祝詞奏上はなんと増本建設の社長自らでしたが、見事なものでした!
高齢化と空き家が旧市街地の問題ですが、この集落にも若い家族が住みつく事で、賑やかな町になってくれるといいですね。