インターンシップのジュリアさんのリクエストで斐伊川和紙の井谷さんの工房を訪ねました。雨模様の日でしたが、そのことでいっそう湿度を嫌う和紙の性質を伺う事が出来ました。手際よく木の繊維を救って、サクサクと紙を梳かれる様子は簡単そうにも見えますが熟年の経験あっての技。梳くよりも多くを語ろうとするあたりが井谷さんらしいと思いました(笑)
30年前全国に3万件あった手すき和紙工場も今では800軒、島根では僅か8件が残るのだと。
その中でも石見和紙はユネスコの無形文化遺産にも記され、ブータン和紙の復興に技術協力をしていますが、器用で丁寧な日本の職人魂を饒舌に語る井谷さんには圧倒されっぱなしでした(笑)。
工房へは裏山の水を引き、畑では楮を育てていらっしゃいましたが、7代目となる伸次さんが先代からの環境を引き継ぎながら生きる姿を頼もしく想いました。一つの文化が潰えようとする時代にそれを引き継ぐ事は新しい仕事を始める以上に意義深く、困難な事だと思います。
これからも出雲に和紙文化が存続する事を望みます!!