一級建築士事務所 江角アトリエ／出雲古志古民家塾

建築サロンと忘年会

１２月の建築サロンはフィンランドに留学経験のある半場さんにアアルトのコエタロなどのフィンランド建築と、出雲市国際交流員のミリヤ・ヴィルタネンさんにフィンランドの文化を紹介していただきました。欧州から離れたフィンランドは人口が少なく、自然豊かです。現代建築にも派手さよりは静寂さが求められているように感じます。静かな光と古くからの信仰が息づいている街、そんな状況を島根と似ていると感じているのは自分ひとりではないはず・・・？今回もアトリエシェフ（？）の桑本さんにフィンランド料理に腕を振るっていただきました。お腹も心も暖かいお料理で満たされました。ありがとうございました。キャンドルの明かりは人の気持ちを落ち着かせます。

静かな闇は身もココロも浄化するから不思議です・・・。



--２０１３忘年会--

今年の忘年会はお料理持ち寄りとしましたが、皆さんの料理自慢の数々が並び大成功となりました。ありがとうございました。

雪の降り出した夜道を遠路お越しいただいた施主さん達に、スタッフ一同大喜びしました。皆さんお元気そうで良かったです。子供の成長の速さには驚かされました。自分は満腹を忘れて呆れるほどに食べ過ぎてしまいました。自分の打った蕎麦もほぼ完食となりましたが、来年は何かスペシャルレシピに挑みますので、来年も是非お越し下さい！
忘年会の翌日は恒例の餅つき。蒸籠も石臼も杵も古民家に残されていたモノで、全て古民家が教えてくれたものです。伝わること、繰り返されることって素晴らしいと思います。今年から息子が加わったのではかどりました。天候を気にせず餅つきが出来るのは土間の家だからこそです！

相変わらず忙しい一年でしたがスタッフの努力にも助けられ、実に充実した一年でした。・・・感謝です☆
来年も心機一転、スタッフと共に新しい建築に挑んでいきたいと思います！


年末に住宅２件が上棟しました

雲南市東日登の町並みを見下ろす里山にワンルームハウスが上棟しました。プレカット工場に空きがなかったのが幸いして、大工さんの手加工となり、丁寧な仕事をしていただいています。全て県産材としていますが、地松が杉のような肌合いでとても綺麗です。構造材顕しですので、竣工が楽しみです。視界を塞いでいた金木犀と桜の大木は近隣の方たちがボランティアで選定と伐採をしていただきました。若い家族はどの集落でも歓迎されるようですが、連帯感のある地域性が羨ましい限りです。
夕日を眺めることがテーマとなったＬＤＫのリフォームです。ハイサイドライトから夕焼けが部屋いっぱいに入るように計画しています。丸いダンボールは照明器具のモックアップで、日が沈んだ後に浮かぶ星空のような天空をイメージしています。こちらも竣工が楽しみです。

ブーランジェリーミケ

本殿の遷宮で記録的な賑わいとなった出雲大社ですが、師走の神門通りに天然酵母パンのブーランジェリーミケがオープンしました。アンチークなガラスの什器や照明器具などはパン職人の宇佐美さんがご自分で集められたモノ。なかなかの審美眼ですが、この陳列棚も宇佐美さんのハンドメイド。パンだけでなく棚まで作ってしまう辺りは、タダモノではありません！
２階は物販を想定したテナントスペースです。うねうねと曲がった梁がなんとも表情豊かです。ガラス窓の格子を細くすることで、古民家にモダンな表示を加えています。流し台は一枚物の欅板。こんな幅広の一枚板が発掘できるとはヽ〔ﾟДﾟ〕丿・・・階段の踏み板も発掘欅板ですが、・・・贅沢すぎますね？！





























古材を調査するスタッフ。
古材の中から選んだ７本の栗材は柱に、松などの板は新設壁に用いることとしました。


古材板は厚さも幅もバラバラで白身、赤味、赤黒と色ムラもあったので、それぞれの色に応じて塗り分けることにしましたが、きれいになりすぎた塗装板は帯鋸跡が出るまでペーパーで塗膜をこそげて、エイジング表現に努めました。
左隣の柱は板に合わせて手斧仕上げとしました。普段は使わない手斧ですが、大工さんはちゃんと持っていらっしゃいました！　　　　・・・大工さんの文化度高し！です・・・☆

体験 田舎ツーリズム

古民家塾は島根県田舎ツーリズムに加盟していて宿泊もできます。来年の田舎ツーリズムの冊子作成の撮影があり、小さな子供達もまじえて汗と笑いの古民家体験を堪能していただきました。
蚊帳は子供の頃の懐かしい夏の記憶を呼び起こします。蚊帳の中の浴衣美人の後ろ姿が欲しかったのですが、そんなベタなアングルよりも子供達の楽しさの伝わってくる一枚が撮れました。さすがは古川誠です！
五右衛門風呂はトトロでさつきちゃんとメイちゃんが入ったお風呂。この伏線が子供たちの好奇心を掻き立てます！

かまどはスローライフの必須アイテムです。自給自足のバイオマスエネルギー、火を炊く楽しみ、炊飯ジャーよりも早く美味しい炊き上がり、・・・もち米を蒸篭で蒸しましたが、子供たちは吹き竹に夢中です。
小雨の中、玄関先で餅搗き。暮れには毎年餅つきをしていますが、出雲では今も家族で餅つきをする家が多く、古民家餅つきは毎年人手不足に泣いています・・・
遊びもお手伝いも、みんなでするとなんでも楽しいから不思議です。暮らしをスピーディーに片付ける時代から、手間ヒマ掛けて生活の一つ一つを楽しむ時代となりました。

古民家でのんびりと一日を過ごしてみませんか？
小さな発見があるかもしれません。